消防設備士について。➁どんな仕事をするの?

それでは、
今回は消防設備士の業務内容についてわかる範囲で紹介していきます。

就職や転職の参考にお役に立てればと思います。

消防設備士の業務内容

まずは点検(保守やメンテナンス)の業務です。

消防設備は、
消防法という法律で、建物の用途や規模に応じて
半年に一回の点検が義務付けられています。
(機器点検と総合点検に分けられています。)

機器点検とは、基本的に
設備が正常に作動するか?

使用範囲内に障害物はないか?

設置してあることを示す標識はあるか?
などの確認を行い、
ホコリや汚れがあれば清掃を行います。

総合点検は機器点検と特にやることに大差はないのですが、
総合点検時は実際にその設備の使用を想定した点検を行うと考えていただければと思います。

なので、
屋内消火栓では実際に水を放水して、使用に適した放水圧力がでるかどうか、
(弱すぎると水が飛ばないので消火できないですし、強すぎるとノズルを持っていられないなど
の弊害があります)

火災報知器は非常ベルの音の大きさを測定したり、
(音が小さすぎると建物の利用者が気づきません)

避難器具でははしごや救助袋といったものを使用して安全に降りることができるか
(はしごや救助袋を展開したときに障害はないか、器具が劣化して人の重量に耐えられないことはないかなど)

消防設備は建物のいたるところに設置されているため、
屋上から地下階までの隅から隅、
(手すりのない高層ビルの屋上や受電設備やボイラーのある機械室)
それから、
劇場や大型ビル・施設など、
普段立ち入ることのできないところへ入ることができるのが
魅力のひとつでもあります。

マンションでは一軒一軒のお部屋を訪問して中を点検したりします。
なので、
建物の利用者と接する機会が非常に多いため、
建設業というよりはサービス業に近いものがあります。

点検の業務はこれらを
自分で行うか、
現場の管理(監督)として立ち会い、下請業者さんと建物側の人たちとの橋渡しをするか
のどちらかになります。

工事の方は、

点検によって発見された不具合のある既存の設備を改修したり、

新築現場で設備を一から設置、

または
これらの現場監督ということになります。
(現場監督はCADを使った図面作成も)

メーカーさんになると
開発事業部などありますが
そちらは接点がなかったためよくわかりません。

勤務時間等

消防法によって
半年に一回の点検が義務付けられているため、
仕事がなくなることはありません。
なので非常に安定はしている業界です。

しかし、
長く続いている景気の低迷で点検・工事費用の金額がどんどん下がり続けています。
消防設備は火災が起こらなければ必要ない設備の為、
管理会社や建物のオーナーさんはお金を出したがらないのです。
(火災の頻度は普通の人であれば一生に一度経験するかしないかの確率ですから)

そして、
点検と工事、
どちらにしても書類作成が膨大な量になる為、
(点検は件数が多いため。工事は作成書類や図面がかなりあります)
残業の多い会社がたくさんあります。

大きな会社に行けば行くほど
管理業務がメインになる為、残業時間は増えます。
お休みも少ないです。

夜勤もあります。
(ショッピングモールや大型スーパーなど昼間に点検や工事が難しい物件)

それから
一番のネックが緊急対応です。

担当している物件で設備の誤作動があった場合など
その対応で夜だろが台風だろうが現場に向かわなければなりません。
(緊急対応手当が付くとこと付かない会社両方あります)

なので、
この業界は会社の規模で選んでしまうと痛い目をみることがあります。
(安定を取るかプライベートを優先するか)

逆に
小さなところは物件数が安定しなかったり給料が安かったり。

会社の数も多い分、
納得のできる会社に巡り会う確率が低いため、
業界の中で会社を転々とする人もたくさんいます。

能力と資格があれば
大きな会社を除いて人の需要はあるため転職自体は難しくないと感じます。

ブラックな会社が多い分、
人間関係の良さで会社に長く勤務している人たちがたくさんいるので
社員同士の絆は良好なところが多いと思います。

またまた長くなってしまったので、
次回、
お給料や人材関係についてご紹介いたします!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です