半導体とは?P型、N型半導体の仕組み(電気の基礎知識)

スポンサードリンク



現代の技術進歩を支えている半導体。

消防設備士の業務でも、
交流回路の整流装置やサーミスタ式の熱感知器、
火災受信機盤などにも当たり前のように使われています。

そんな半導体の仕組みについて見ていきましょう。

スポンサードリンク



半導体とは?




半導体とは、
導体と絶縁体の中間の物質で電気を少しだけ流します。

代表的な素材に<シリコン>(Si)があります。

シリコンは砂や石ころの主成分なので、
非常に材料が入手しやすい元素です。

一昔前は、
ゲルマニウム(Ge)が使われていたことがありましたが、
現在はシリコンにその地位を奪われ、使われなくなりました。



また、
代表的な導体である金属などは、温度が上昇すると抵抗値が上がります。
温度上昇によって原子の動きが活発になる為です。

しかし、
半導体は温度が上昇すると原子間の束縛が弱まり自由電子が増える為、
電気抵抗が下がります。
これを<熱電効果>と言います。

同じように光に当てた場合に抵抗値が下がることを<光電効果>
その他<磁気効果>などもあります。



真性半導体




真性半導体とは、
シリコンのみを成分とした不純物を含まない半導体です。

水と電気の関係。純水は電気を通さない?(電気の基礎知識)で共有結合のお話をしましたが、
この真性半導体もシリコンの共有結合によって結合された物質ですので、
電気をほとんど通しません。

熱などの刺激を加えることによって
結合の束縛が弱まり、自由電子ができるので若干電気を通すようになります。


真性半導体についてイラストを使って説明していきます。


シリコン原子

シリコン原子はこのように最外殻に4つの電子を持っています。

このままだと不安定なので、
シリコン原子が集まりこの4つの電子を互いに共有することで結合し
シリコンの結晶を作ります。


真性半導体

これがシリコンの真性半導体なのですが、
通常はこのままで用いられることはありません。

ここに不純物を混ぜることによって
抵抗値が大きく下がった不純物半導体になり、
その特徴からP型とN型に分けられます。
この不純物半導体がダイオードやサイリスタなどに用いられます。



P型半導体(不純物半導体)




P型半導体とは、
シリコンの結晶にごく少量の<ホウ素(ボロン)>(B)などを混ぜたものです。

ホウ素の原子を見ていきましょう。


ホウ素原子

ホウ素は、
最外殻に3つの電子を持った元素です。

これを先ほどのシリコンの結晶に混ぜてみましょう。


P型半導体

3つの電子はシリコン原子と共有結合されるので
ホウ素も結晶体の中に混ざり込みます。

しかし、
シリコン原子に比べて電子の数が1つ少ないので、
一つだけ結合されていない空洞が出来てしまっています。

このままでは結合が不十分で不安定です。

この空洞を埋めようと、
となりにある電子がこの空洞を埋めます。


P型半導体2

P型半導体3

空洞を埋めたのはいいのですが、
また新しい空洞が出来てしまって不安定なままです。

するとまたとなりの電子がこの穴を埋めようとします。


P型半導体4

このように、
P型半導体ではこの空洞の移動が絶えず起きています。

この空洞のことを<ホール>と呼び、
P型半導体が電気を流す時の電子の受け渡しをします。



電子が少ないので見た目上、プラスに見えるます。
このことからポジティブのPをとってP型半導体と呼ばれます。



N型半導体(不純物半導体)




N型半導体では、
シリコンの結晶にごく少量の<リン>(P)を混ぜます。


リン原子


リン原子は、
最外殻に5つの電子を持っています。

これがシリコンの結晶と結合すると、


N型半導体

4つの電子は結合に使われますが、
1つだけ余ってしまいました。

この余った電子は外部からの刺激により
自由電子として容易に動き出します。

N型半導体では、
この余った自由電子が移動することによって電気が流れます。


見た目上、電子の数が多くマイナスに見える為、
ネガティブのNでN型半導体と呼ばれます。



P型半導体のホール、
N型半導体の自由電子。

この二つを<キャリア>と呼び、
半導体が電気を流す際の電子の運び手となります。




次回、
このP型、N型を結合させたPN接合が使われる有名なダイオードに
電気を流すとどうなるのかを見ていきましょう。
ダイオードの整流作用とは?(電気の基礎知識)

スポンサードリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です